2030年度の北海道新幹線の札幌延伸に向けた札幌駅のホーム位置問題で、JR北海道、建設主体の鉄道建設・運輸施 設整備支援機構、道、札幌市による4者協議が7日に開かれ、JRは駅の東側にホームを延ばす「東側案」を正式に提示する見通しだ。4者は今後、同案と「現 駅案」「0番線案」の3案について、課題や利点を踏まえた上で比較検討する方針。関係者の間では、在来線への影響が少ない東側案が有力とみられているが、 技術面などで課題もある。9月末までとされる最終案の決定時期は10月以降にずれ込む可能性もある。

 3案は、現在の1・2番線を新幹線向けに活用する「現駅案」と、JRタワーと駅の間にある通路をつぶして0番線を造る「0番線案」、駅から創成川の手前まで新幹線ホームを延ばす「東側案」。

 現駅案は既に国の認可を受けているものの、札幌駅などに折り返し設備を設置する影響緩和策を講じても、普通列車など23本の影響が出てしまう。0 番線案はこうした影響はほぼないものの、百貨店の敷地が必要になるなどの課題が大きい。東側案も技術面など課題はあるが、在来線への影響はほぼなく、比較 的可能性が高いとみられている。