こんにちは!
楽天生命パークの隣にあるJR貨物の仙台貨物ターミナル駅は数年後に移転予定となっており、その後に宮城県の防災拠点の中核となる「宮城県広域防災拠点」が設置予定となっています。
たびたび報道はあるものの、しばらく何も続報が無く気になったので調べてみました。
最新の完成イメージ
「宮城県広域防災拠点計画」の最新(2020年8月時点)の完成イメージです
【出典】「宮城県広域防災拠点基本設計(案)平成27年10月 宮城県」
「宮城県広域防災拠点基本設計(素案)」に対する意見募集の結果等について - 宮城県公式ウェブサイト
現在の貨物駅が、全て広域防災拠点になる予定です。
広域防災拠点と言っても、通常時はサッカーや野球ができるや広大な芝生広場を備えた公園となる予定です。防災時に、防災関係車両やヘリ、関連物資を集中して配置するため、大きな構造物は少なく、平面的なつくりとなっています。
ゾーニング図
ゾーニングはヘリポートを中心に配置されているのがわかります。
場所は、現JR貨物仙台貨物ターミナル駅
現在は、JR貨物の仙台貨物ターミナル駅がある場所で、東北楽天の本拠地楽天生命パークに隣接する広大な敷地です。仙台貨物ターミナル駅は仙台市宮城野区岩切に移転予定です。
GoogleMapです。
現在(2020年8月)の状況
2020年8月時点では、貨物駅移転はまだされておらず現地では特に変わった変化はありません。
計画自体は、実は数年前のもので、上記情報も2015年の宮城県の資料を見ながら書いています。2015年以降公式な資料が出ておらず、もしかしたら方向性など変更になっている場合があります。当時の資料では「平成32年度には一部供用開始ができることを目標」とすることが記載してあり、すでにこのスケジュールは不可能かと思われます。
ですが、2020年7月のみやぎ建設新聞で「詳細設計2件の公告」に関する記事が発表されており計画自体が動き出している感じではあります。
【参考】宮城県/広域防災拠点の詳細設計2件/造成と上下水に分けて公告/宮城野原のJR貨物移転跡地17・5haに整備 | みやぎ建設新聞(宮城建設新聞)
過去の出た懸念点
2017年にこの計画は立地の面で、一時期話題となっており以下の点が懸念点であると報道などでもされていました。
- 近くを通っている「長町利府断層」の危険性 →県としてはボーリング調査で地盤が固いとの結果があり、客観的に問題ない
- 2009年に上記断層の県で立地除外していたが急遽2012年にこの立地での検討開始はおかしい →村井嘉浩知事は「圧倒的な地理的優位性」を強調
個人的にはですが、資料を読んでいて立地については、下記のように記載されており、これって仙台市の東側だったらどこでも該当するのでは、、、と感じた部分はありました(立地については他にも記述がありこれだけが理由ではありません)。
仙台貨物ターミナル駅の敷地を活用することによって,仙台東部道路,仙台塩釜港(仙台港区),仙台空港等,既存の広域交通体系を活用した陸・海・空による人員・物資等の円滑な輸送が可能となると共に,県の中心的な場所に位置することから広域災害や圏域における局地災害等にも柔軟に対応することが可能となります。
【引用】https://www.pref.miyagi.jp/uploaded/life/357523_458302_misc.pdf
とはいえ、街の中心部に近く、広大な用地が取れる場所は現実的に他にはありません。県知事の「圧倒的な地理的優位性」はそういうことでもあると思います。