なぜ都市高速道路は右側分流合流があるのかについての考察
初心者や地方出身者が初めて首都高速道路や阪神高速道路を使ったときにまず思うのが、「右側車線への合流がこわい!!」ではないだろうか。筆者もはじめはそうだった、かなりおっかなびっくりだったのを覚えている。
今回これについて、少し考えてみる
都市高速でこうした右側分流合流が多い理由
1、土地がない!
首都高が通る東京都心や、阪神高速道路が通る大阪都心は、とにかく街中である。郊外の高速道路と同じようなICやJCTをつくったらいったいどれくらいのスペースが必要なのか。とんでもないスペースが必要なのである。都心は土地がないので右側からも分流するJCTやICをつくることで、スペースが抑えられる、その分用地取得費や建設費を抑えることができるのだ。
2、都市高速道路の位置づけ
法律上は道路は「(例)3種1級」というような規格に基づいて設計されている。それにもとづいて、設計速度と実勢の制限速度が決められているのだ。
簡単に言うと、都市高速道路は東名高速道路や東北自動車道のようないわゆる高速道路規格ではつくられていない。一般道と同じ規格でつくられているのだ。一般道と同じというと、歩道があって街路樹があって・・・と考えてしまうが、車が通る部分のことだけである。歩道のない立体交差などをイメージするとわかりやすいとおもう。
都市高速道路はこの一般道で言うところの歩道のない立体交差が連続している状態に近いのだ。だから急カーブもあるし制限速度は60キロだし、追越車線の概念もない。
だから右への分流などは、危険が少ない合流とされているわけです。ただし、実際には残念ながら制限速度で走っていない車も多く、合流が危険=怖い!と感じてしまうのです。
首都高でも湾岸線等の高規格道路は全てを左分流左合流で統一しているところもあります。規格が違うので制限速度も80キロで走ることができます。