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国内のBRTの最先端を行っている、気仙沼線BRTにおいて、BRT専用大型自動運転バスを用いて、自動運転のレベル 3 認証取得を目指し走行実験が行われます。
自動車の自動運転技術は、ホンダが世界初の自動運転レベル3の市販車を販売することを発表し注目を浴びるなど、自動車分野のトレンドとなっています。今回、JR東日本はBRTで自動運転のレベル3の認証を目指すという内容です。
【出典】https://www.jreast.co.jp/press/2020/20210115_ho03.pdf
BRTとは
そもそも、「BRT」とはなにかピンとくる人はそんなにいないと思います。交通分野ではよく出てくるワードですが、身近にない人の方が多いと思います。ですが、宮城県では東日本大震災による被害でJR気仙沼線がBRTに置き換わっていることから、比較的知名度が高いのではないでしょうか。
国道交通省の定義だとBRTとは下記のシステムを指す言葉です。
「BRT」とは、バス・ラピッド・トランジット(Bus Rapid Transit)の略で、連節バス、PTPS(公共車両優先システム)、バス専用道、バスレーン等を組み合わせることで、速達性・定時性の確保や輸送能力の増大が可能となる高次の機能を備えたバスシステムです。
【出典】国土交通省より
今回はこの気仙沼線区間の一部を使い、JRが製作した BRT 専用大型自動運転バスを用いた本格的な実用化に向けて、60km/h 走行やトンネル内走行を含む専用道での自動運転レベル 3 認証の取得を目指します。2020 年度については、2021年 1 月 18 日(月)~3 月 15 日(月)に気仙沼線 BRT 柳津~陸前横山間においてトンネル内走行や車線維持制御等の走行試験を実施します。
BRTでは鉄道だった軌道をアスファルト舗装しているため、他の車が入れない構造になっています。また専用道の両側はガードレールがあり、既存道路との交差部は遮断機や警報機があり、誤進入がされにくい構造になっています。
そのため、専用BRTは自動運転にはぴったりというわけです。
レベル3の自動運転とは
レベル3の自動運転は、ドライバーによる監視ではなくシステムの監視でよいとされる高次元の自動運転です。発想が運転支援ではなく自動運転ですね。
レベルは5が「常にシステムが運転を実施する完全自動運転」で数字が下がっていくごとに、自動運転レベルが下がっていくというイメージです。
今回の3は「特定条件下においてシステムが運転を実施する自動運転」です。この「特定条件下」というのが今回のBRT専用道というわけです。
今回はバスを新造するのではなく、既存バスを改造して走行実験を行うとあります。
実用化はまだまだ先だとは思いますが、宮城県内でこうした先進的な取り組みが行われるのは嬉しいですね。また実際に気仙沼線BRTで実用化されれば、速度向上や安全性向上などの効果があるのではないでしょうか。
気仙沼BRTは、三陸自動車道の全通によって競争力がを枠なってくるのは現実的な問題としてあると思いますので、こうした取り組みで、強化できるとよりよいですね。
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