こんにちは!
今は立派な鉄筋コンクリート造の宮城県庁ですが、実はかつての旧庁舎は大変風格のある近代建築でした。しかし、その姿は今となってはほとんど知られておらず、大変残念です。
そこで、かつての写真等をまとめてみました。
旧宮城県庁写真
宮城県庁は現在は三代目で、今回紹介するのは二代目の県庁舎です。昭和6年竣工です。
白黒写真
二代目県庁舎は、昭和天皇即位記念事業として昭和4年に着工してから昭和6年に竣工しています。白黒写真ですが、風格を感じます。
低層部を重厚感あるアーチ型でデザインし、2階以上は大きな柱をイメージさせる窓の間にあるレンガ張りの外観デザインです。また縦長の形の窓で高さを強調しています。4階部分は中央先端には尖塔があります。
カラー写真
県庁のサイトにカラー写真が掲載されています。青空に映えるデザインでいいですね。
出典:昭和61年に解体された旧宮城県庁舎。 :: 【仙台の原風景を観る、知る。】 風の時編集部|yaplog!(ヤプログ!)byGMO
別角度の画像です。いいですね!
建物の全体像が分かります。後ろの建物等がかなり建っているので撮影は昭和後半でしょうか。
左右対の構造になっており、安定感を感じます。
群馬県庁と同じ建築家
設計者は群馬県庁同じ佐藤功一という設計者です。そのため、群馬県庁の外観デザインは、旧宮城県庁舎に似ています。
群馬県庁は「昭和庁舎」として、綺麗に補修され保存されています。
そして、解体
デザイン性にも優れている建物でしたが、昭和53年の宮城沖地震の被害や老巧化で昭和61年に取り壊しとなります。
当時は、耐震技術や改修技術も今ほどは無いし、バブルに差しかかる時期でもあり、古いものは取り壊して新しいコンクリートの高層ビルを!という流れの時期。取り壊した跡地に現在の県庁舎が建っています。
隣県の庁舎建築は保存、宮城は地震の影響が大きかった?
同時期の庁舎建築だと、隣の山形県旧県庁舎や岩手県旧県庁舎、郡山市旧市庁舎が保存されていることを考えると、旧宮城県庁舎が保存できなかったのは、地震の影響が一番ではないかと思われます。
仙台市内は近代建築がほとんどなく、宮城県沖地震など昔から地震に悩まされていたエリアだということがよくわかります。