こんにちは!
東北大学片平キャンパス内の近代建築の記事が連続3回目になります。
今回紹介するのは「旧仙台高等工業学校建築学科棟」です。片平キャンパスの最も南側に建っている建物です。
旧仙台高等工業学校建築学科棟
高等工業学校とは、第二次世界大戦後の学制改革が行われるまで存在した日本の旧制高等教育機関の一つで、仙台は大正元年(1912年)に設立されました。
この建物は昭和5年(1930年)に建築学科が新設される際に竣工した建物です。
ぱっと見の外観は、いわゆる近代建築的な要素になっている重厚さや西洋風の雰囲気はあまり感じません。真ん中のアーチが無ければ昭和後期のような建物にも見えます。校舎としてなので、実用的な建物としてつくられたのですね。
すでに築90年(2020年現在)です。見えないですね。凄いです。
アーチの上には仙台高等工業学校を表す「SKK」のロゴがあります。これは
アーチの両側についています。
アーチはよく見ると途中で曲線が変わっていますね。
全体外観
階段部分のアーチの小窓がかわいらしいです。ところどころに曲線が使われているのも凝っています。
上の写真は西側から全体を眺めたものです。おもしろいのが、建物がある部分は東北大学の敷地で、建物すぐ右側の植栽から右側は東北学院大学の敷地になっています。
東北学院大学側は公開空地となっており、この建物がよく見えるようになっています。
こういうのは、いいですね。
現在の使われ方
現在は、東北大学の「21世紀ITセンター」として活用されています。築90年の建物が21世紀ITセンターに使われるというギャップがいいですね。
まだまだ活用してもらいたいです。
ちなみに、この建物の中心にあるアーチの向こう側は、東北学院大学の敷地になっており、通り抜けができないようになっています。
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