2030年度に延伸する北海道新幹線の札幌駅のホーム位置について検討する、JR北海道、鉄道建設・運輸施設整備支 援機構、道、札幌市の4者協議の第2回会合が3日開かれ、建設主体の鉄道・運輸機構は、JRが内部で検討中とする案についても、今後の4者協議で正式に検 討する方針を明らかにした。現駅から東側にホームを延ばす「東側案」とみられる。

 4者協議は今後、現在の札幌駅に新幹線が乗り入れる「現駅案」や「東側案」などの各案について、工費や工期、利便性の面から比較検討を進め、9月末までに最終結論を出す方針。JRは東側案の細部を詰め、8月中にも事務レベルの協議で提案するもようだ。

 会合ではJR側が、現1・2番線を使う「現駅案」の影響緩和策について、当初は93本に上るとされた普通列車などの削減本数が、定期列車14本、臨時列車9本の計23本に軽減されることなどを報告した。

 一方でJRの西野史尚副社長は、「現駅案」は列車削減以外にも《1》混雑が増す《2》新千歳空港と札幌を結ぶ快速エアポートを含め、増便が難しい―などの課題があると指摘。JR内部で別の案を検討していると表明した。

 これを受け、鉄道・運輸機構の深沢成年新幹線部長は「さらにどんな案があるのかを含めて検討したい」とし、4者協議で正式検討に入る意向を示した。

 新幹線駅の案としては、現駅案のほか、駅南側に0番線を新設し1番線と合わせて新幹線用にする案や、JRが検討する別案の「東側案」が挙がる。東側案はこれまで、ホームが創成川を東西にまたぐ形とみられていたが、現駅から創成川の手前で収まる形になるとみられる。